2003年10月26日号

フランス・イタリアの旅 3

リヨン駅からミラノへ


翌3日目にパリのリヨン駅からミラノに向けて列車の旅が始まった。私が駅でサンドイッチとワインを仕入れている間、連れ合いは売店で見つけてきた英字新聞ヘラルド・トリヴューンに見入っている。何度もフランスに来ているのに彼はフランス語ちんぷんかんぷん。英字新聞でなんとか世の中の動きを掴もうとしているのだろう。そして嬉しそうに言う。「アメリカの新聞はええなぁ。阪神タイガースの試合結果が出てるわ。」 勝ち進んでいるようだ。


パリからミラノまでの列車の旅は7時間少々。ファースト・クラスの座席は二人掛けと通路を挟んで一人掛けの席でゆったりと快適。車内放送もフランス語、イタリア語、英語の3ヶ国語でいやでも国際列車の旅情をかきたてる。 フランスのなだらかな丘が続く田園風景を見ていると、ところによってはとうもろこしやひまわりの畑が無残に日照りに焼かれて茶色く立ち枯れていた。イタリア側に近づくと雄大なアルプスが見えてくる。これぞ列車の旅の醍醐味。 アルプスの稜線が国境線になっており列車は峰と峰の間の比較的平坦なところをひた走る。

ワインちびちびイタリア観光の本などめくりながらの列車の旅


ブドウ畑。異常熱波は多大な被害をもたらしたがひとつだけよいニュースが。
ぶどうの生育がよく2003年はワインの当たり年になるそうだ。


見よ、この雄大な山の断層のうねり。


イタリアとの国境に近いフランス側の駅。近くの山の上に要塞が。
遠くの尖った山のてっぺんには十字架が。


ミラノ中央駅。壮大な石の建造物。




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