ロンドンの旅 5 シェイクスピア・グローブ劇場
シェイクピア・グローブ劇場 Shakespeare’s Globe
17世紀始めシェイクスピアの時代にあった芝居小屋を忠実に再現した茅葺円形の木造芝居小屋がテート・モダンのすぐ隣にある。 映画「シェイクスピア・イン・ラブ」のセットを思い出させるが映画のものは別なのだそうだ。一度ガイディド・ツアーに参加した時に切符を買って後日「ロメオとジュリエット」を観にいった。台詞は現代英語でちょっと笑わせるやり取りがあったりする。エリザベス1世のチューダー王朝かイタリア・ルネッサンスかどちらか分からないが華麗な衣装、音楽、お祭りの時のダンスが見もの。主役のロメオとジュリエットの若い役者さんはいまひとつ未熟な感じがしたが脇役陣がしっかりとまとめていた。円筒形になった丸い劇場なので俳優さんたちの肉声がどの客席にも無理なく届く。雨が降れば苦戦かもしれないが。
ヴェローナの王子役の俳優さんがゴスペルかラップの方が似合いそうな太く深い声の黒人だったのが以外だった。ジュリエット役の若い女優さんの肌も褐色で名前からするとマオリのようだ。ロンドンは昔から旧植民地からの移民が多くかなりの多民族都市だがこうした業界も多民族化が進んでいるのを感じさせる。 パットに言うと「昔は女性が舞台に上がれなかったから全部男優が演じていたのよ。」と、肌の色などそれに比べればどうってことない、ということなのだろうか。
ロメオトジュリエットの幕間に入ったところ。
中央の土間は立見席。雨が降りそうになると係りの人がビニールのレインコートを配るそうだ。この日はお天気が良かったので紙の帽子を配っていた。幕間を挟んで合計2時間半ほど。この土間立見席の切符を買った人は立ちっぱなしで疲れても座り込んではいけないのだ。 私は奮発して「一番いい」と言われた舞台横の席を確保。でも座るところは木のベンチなのでクッションを借りて快適に。もう少しお金を出すと面白い形の背もたれを貸してくれる。でもさすがにこれを使っている人は少なかった
ガイディド・ツアーの時に撮ったもの。舞台の天井の画は色使いなど一見日本の桃山風だがよく見ると太陽や雲、天使などやはりヨーロッパ文化の花が大きく開いた時代を感じさせる。
グローブの脇門
門に付いているのは鉄で出来たお面、さまざまな動物や昆虫など。よく見ると日本の能面も中央にある。幕間の時はこの門が開き、中で買ったコーヒーやワインを飲みながらテムズ川の水辺を歩くこともできる。
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