オークランド散歩 パーネル 1
オークランドに行くとパーネルで常宿にしているモーテルを基点によく歩く。パーネルはオークランド中心から歩ける距離にあり、古くからオークランド郊外として開け、今も入植当時の古い建物や公園が点在していて歩いて楽しい。
パーネル・ローズ・ガーデン
折りしもバラが満開。白い木造のこのレストランもかなり古そう。ここのテラスや芝生の庭でよくパーティーをしているので入りそびれている。
ダヴ・マイアー・ロビンソン・パーク
ローズ・ガーデン奥の公園。その先はジャッジズ・ベイ。昔オークランドに初めてイギリスから赴任した裁判官がこのあたりに住んだことからその名がついたそうだ。白人が入植する前、先住民族のマオリはここで好んでキャンプし、カヌーをかく人の歌声と水音が入り江にこだましていたという。 その先、天橋立のように見えるのはタマキ・ドライブ。オークランド中心部とその先のミッション・ベイを水際で結ぶ。車の量も多いが、歩道でジョギングやローラーブレードする人、サイクリングをする人が多く、アウトドア・スポーツ好きのキーウィを感じる。その先の右側のなだらかな山はランギトト島。まん丸の島はそのまま死火山。 左側はノース・ショアのデボンポート。このあたりは景色も抜群なので走るのも気持ちよさそう。
セント・スティーヴンス・チャペル
ダヴ・マイアー・ロビンソン・パークの隣。ジャジス・ベイを臨む丘の上に立つ真っ白で可愛らしい木造ポリネシア様式のチャペル。1856年建築。タマキ・ドライブを走っているとその美しさに目を奪われる。
セルウィン・ライブラリー・ビショプスコート
1865年の建築。当時の名建築家、フレデリック・サッチャーによるゴシック様式木造建築。ベル・タワーのデザインがとてもユニークでしゃれている。オークランド滞在中はほとんど毎日通る道にあるのでその度に眺めている。最初セルウィン主教の宿舎として建てられ、その後ライブラリー、洗礼堂、ベル・タワー、チャペルと順に継ぎ足され、現在もオークランド主教が住んでいる。このセルウィン主教というのは1841にロンドンで英国国教会ニュージーランド主教として任命され、翌年着任するや早速全土くまなく布教活動に回り、白人社会のみならずマオリ社会にも溶け込みたちまちマオリ語もマスターしてしまったそうだ。 先見の明があり、若いニュージーランドに似合う斬新でユニークなデザインの建物をサッチャーに依頼し数多く残している。清楚でエレガンスのあるデザインは「セルウィン・スタイル」と呼ばれオークランドの人たちに愛されている。またイギリスで政治に支配されていた宗教を新世界ニュージーランドで独立させたことでも知られている。セルウィンが作成した教会憲章は上に述べたセント・スティーヴンズ・チャペルで調印されその精神は今も引き継がれている。
ネリガン・ハウス
セルウィン・ライブラリーのすぐ隣。1910年建築。ネリガン主教が建築家バムフォートとピアスにアーツ&クラフト建築様式ととして建てさせたとか。やはり人の目を引く面白いデザイン。
セント・メリー教会
1860年に完成。その後1886年にパーネル・ロードを隔てた現在の地に移転。木造ゴシック建築としては世界一美しいとされている。実にエレガントなデザインで目を引かれるが細部にも美しい装飾がなされている。中に入れてもらってボランティアの人に案内を受けたことがあるが内部は更に美しかった様に思う。木造建築っていいものだなと思わせる。
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